top of page
ブログ
検索


「アレス・グーテ!」
ことしの1月に祖父ががんで亡くなった。90歳だった。 去年の12月に一度、調子が悪くなって「山かもしれない」と言われたので、私は東京に飛んで、そこから1週間滞在したのだが、なんやかんやで生き延びていた。 しかし、1月の終わりにあっさりと一人で行ってしまった。家族に見送られてとか、そういう感じではなかった。 自由で頑固な祖父らしいといえば、らしいのだが。 祖父は長年、研究者をしていてその道では有名な人だったそうだ。 毎年夏になるとドイツに行って仕事をしていて、たまに子どものころの我々も連れていってくれた。 それで祖父は、普段会ったときや電話の最後に、別れの挨拶として「アレス・グーテ(Alles Gute)」というドイツ語の言葉を好んで使っていた。 そのまま訳せば「全てが良きように」。日本語でいえば「ごきげんよう」とかそういう感じか。 「さようなら」という言葉は、ドイツ語では「アウフ・ヴィーダーゼーン(Auf Wiedersehen、直訳すれば、また会うときまで)」が知られているけれど、「Alles Gute」はなんだか、「祈りの言葉」が入っているよ

Genesis
14 分前読了時間: 3分


良しとされた私たちは
毎年2月は、アメリカなどでは黒人歴史月間(Black History Month)となっている。アフリカ系の人々の偉業を覚えると共に、その歴史について改めて考える期間となっている。 今回は、歴史を辿ってみようと思う。 ※ここではアフリカ系の人々について便宜上「黒人」と表記す...

Genesis
2023年2月21日読了時間: 4分


おかえりと言えること
2020年1月、私が大学4年生のときに我が家の犬が死んだ。 白いふわふわのポメラニアンで、飼い主に似ておバカで、名前はノエルさんといった。 小学校1年生のクリスマスにやってきた。フランス語の「クリスマス」からノエルという名前になった。みんなノンちゃんと呼んでいた。...

Genesis
2023年2月3日読了時間: 2分


誰にでも失敗はあるさ
人は誰でも間違うことがある。 大失敗をしてしまうことがあるのだ。 ある時、動物看護実習に来た娘さん、犬の入院室の掃除をしていました。ケージに頭まで突っ込んで洗い流し、水切り棒を操作していた時です。引いた瞬間にちょうど後ろにいたカメ子のお尻に水切り棒が命中した。...

渕上
2021年12月3日読了時間: 2分


送風ファン付きジャケット
「あら、Tさん、それ、ちょっと変わったジャケットですね。」 「うん、いいだろ。これ涼しいんだよ。ほら、ここにファンが付いてるでし ょ。風が入ってくるんだよ。」 夏の盛り、保護した野良猫を連れて来たおじさんが、作業着風の上着をしっ...

渕上
2021年10月3日読了時間: 2分


残り少ない時の卵ケース
「ねえ、卵を買ったらみんな、冷蔵庫のどこに置く?」 一日の仕事も終わり窓の外に夕焼けが見える頃、帰り支度をしながらカメ子が聞いた。 「昔はドアのポケットに卵を置く場所があったのよね。でも最近、卵には温度の変化や揺らすのが悪いって言うでしょ。」...

渕上
2021年9月2日読了時間: 2分
bottom of page






























